先週の障がい者の方の授業中の事です。 その人は、机をはさんで僕の前にいます。 今回はパズルの取り組み。 比較的この人にとっては好きな部類の取り組みです。 しかし、四肢の不自由なこの人は、木製パズルをなかなかうまく枠の中に入れられません。 僕はその方が一生懸命やっているのを、正しい置き方をした時には声をかけ、間違っている時には黙っていました。 また、手を動かして取り組んでくれている時には声をかけ、手を休めている時には黙っていたのです。 すると暫くして、その人の手の動きが急に止まりました。 どうやら、いくらやっても完成しない事が、その方の手の動きを止めたみたいです。 そこで僕は、机の上に手を置いたまま、蝋人形のように固まって動かないようにしました。 するとその人は、不自由な右手で、僕の左手の甲の皮膚をギューッとつまみました。 その力は結構強く、僕は「いてっ。」と言いそうになるのを我慢して、固まり続けました。 するとその人は、何度も何度も僕の手を、徐々に力を強めながらつまみ続けました。 僕は痛さのあまり、「やめなさい。」と言いかけたのですが、我慢して固まってました。 するとその人は、暫くして僕の手をつまむのを止め、再びパズルを触り始めました。 そこですかさず僕は、「えらいねぇ。 ちゃんとパズルやってるんだね。」と声をかけたのです。 するとその人は、その後そのパズルが完成するまで一切手を休める事無く取り組んでくれました。 これなんですねぇ。 不適切な行動(人の手をつねるという行動)を、叱って止めさせる事は簡単なのですが、あえてその場にふさわしい行動をするまで待ってあげて、標的行動(パズルをするという行動)が起こった時に好子(今回の場合ですと「褒める」という事)を与え、その後の標的行動を持続させるという手法もあるのです。 こうした指導の仕方は、発達障がいなどで癇癪を起こしたり、暴力を奮ってしまう人達に対して有効な指導法の一つです。 つまり指導者は、ある時は生徒から受ける暴力に対し、耐え続けないといけない場合もあるのです。 こうした訓練に関しては、もちろん防御策を講じた上での指導にはなるのですが、現場の指導者はある意味命がけで訓練をしないといけない事もあります。 以前別のお子さんに癇癪起こされて、急に椅子の上に立ち上がられ、鉛筆を僕に向かって刺そうとするポーズを取られた時には、さすがにビビッた事もありました。(笑) こうした色々な経験や、正しい指導法の知識や学んだ前例が、その場にふさわしい指導を生み出してくれます。 指導者は、いつまで経っても勉強ですね。 逆に、学びもせずにウンチク垂れてる人ってどうなんでしょうね・・・・・。 結局、学歴がどうのこうのではなく、実際現場に出て、どれだけの事を学習し、学び続けたか・・・という事が大事なんです。 しかもその指導は、科学的根拠のあるものでないといけないはずです。 そうした指導は、必ずや指導者を勇気付け、子ども達を自らの意図する姿に成長させます。 僕は今後とも、こうした学びの姿勢を忘れる事無く、精進していこうと思います。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまた1個だけでも結構ですので、お手数ではございますが、下の四角のバナーに矢印を合わせて押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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