先日、失語症の方の授業をしました。
その時、新しい取り組みの仕方をご指導させていただいたのでそれをご紹介します。 その方のご家族の今の目標は、とにかく大きな声を出す、というものです。 そのために語尾を延ばすという練習をされています。 そこで僕は、その訓練のための前段階としての取り組みをしてみました。 まず語尾を延ばすという言語行動を分析してみます。 これは、「直線は点の集まり」と同様に、「あーー」と伸ばす言語行動は「あ」「あ」「あ」の連続体だとわかります。 つまり「あ」「あ」「あ」と最初は一言ずつ、決まった数だけ言ってもらい、それを高速に言ってもらえれば「あーー」になるはずです。 しかしその方は、なかなか数を正確に数える事ができません。 全く数えられない訳ではなく、不正確なのです。 僕が指折りを見せても、それに対する言語行動の生起頻度は、非常に低く不正確でした。 そこで僕はその方の左手をとり、一回「あ」を言わせる前に、親指、人差し指、中指と順番に指で押さえてから言ってもらうようにしました。 そして発語が無い場合には、該当する指をトントントンと触り、「これ、言えてないよ。」と注意を促します。 これにはあらかじめ、「『あ』を5回言う練習をします。」と提示しておきます。 するとその方は、序々にまた正確に5回「あ」を言えるようになりました。 そこで僕は、指タッチの速度を速めてみました。 すると今までには無いスピードで「あ」を連続して言えるようになったのです。 暫くして今度は「もっと早く言ってみましょう。」と言って、指タッチを親指から小指まで、僕の人差し指でス~っとなぞるように触りながら「あ~」と言ってみました。 すると今までになかなか言えなかった「あ~~」という発語が、長い秒数でできたのです。 僕は保護者の方に「これですよ、これ。」と言うと、「お~、できたできた。」とおっしゃり、大変喜んでいただけました。 この方はこれを般性強化する事は障がいのため非常に難しいので、五十音全てをこの訓練でマスターさせなければいけません。 ですから非常に時間がかかると思います。 しかしいくら指導者が「あ~」と言いながら訓練してもできなかった事が、こうした行動分析学を元にした指導をすると、短時間にこの行動がとれたというのは非常に大きな成果です。 さらにこの方法を発展させると、「合図法」による行動制御が可能になります。 内的事象に原因を求めず、客観的な行動の分析によって行う指導は、こうした良い結果をもたらします。 今後も研究を深め、よりよい指導を開発していこうと思います。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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遠方の会員さんから、前々回の記事についてのご質問をいただきました。
以下の通りです。 ブログですが毎日勉強させて頂いています。 今日の内容ですが、「プロセスを説明させる事の大切さ」ですが、これは前に教えて頂いた絵本を読んだ後にどういう話だったかを説明させるという事と同様と考えていいのでしょうか。 水たまりに入れば「なんで靴が濡れちゃったんだろうね。」と聞くと、「雨が降って、お水に入っちゃったからだよ。」と○○は答えるのですがこんな感じでいいのでしょうか。 ちょっとズレていますか?? 私もちょっと前まで気にしていた事にあまり反応しないようにしました。 気がつくと、○○がだんだんにスムーズにプリントや暗記物をするようになってきました。 そうなるともうちょっと出来るかもとか、怪しい気持ちが出てきていましたがそれはやめるようにしました。 すると自分から「亜鉛は~」と歌い出すようになりました。 プリントをやっている時に何も言わずに見ていたら、やりたがらない理由を見つけたのでその時に話をしたら、前よりもやるようになりました。 投げ出す前に課題が終わる感じになってきています。 このお便りの回答が以下です。 ○○さんの○○君への接し方 (アプローチ) は、ここ一ヶ月で大きく変化したと思います。 それを一番に感じているのがご家族だろうと思います。 恐らく○○さんは、「良いお母さんになろう。」だとか「良い母親になろう。」とお考えになっていたのではないかと思います。 またご自身の経験上、「こうあるべきだ。」とか「こうでなくっちゃ。」という思いもあったかもしれませんね。 恐らくそれを他人から指摘されたとしても、何も変わらなかったと思います。 ○○君への取り組み姿勢にしてもそうだったのではないですか? 周りから、その辺りで・・・みたく言われても変わらなかったお母さんが、もしかしたら劇的に変化しているのかもしれません。 もしそうだとすれば、それだけで大成功だった訳です。 逆にそれまでのお母さんをずっとそのままで続けていたら・・・・・なんて考えると・・・・・。 つまり今のお母さんのアプローチは、メールを読んでいる限り間違いはありません。 良いお母さんの見本のようです。 よくがんばりましたね。 おかあさん、えらい!!d(*⌒▽⌒*)b ニコニコッ そこで今回の記事の件です。 フィードバックとは、簡単に言うと「復習」です。 そして「反復訓練」という事です。 習熟のためには、常に反復訓練を行わないといけません。 障害児または低年齢のお子さんの場合、その時間、回数が非常に多くかかり、取り組み数も一つずつやっていかなくてはいけませんが、年齢が上がるに従って、さまざまな組み合わせの複雑な取り組みをさせていくようになります。 つまりすでに習熟している行動パターンどうしの組み合わせを、より複雑に、しかもスピーディーに行わせるようになります。 これを行動バリエーションの多様化と言います。 ○○君の場合まだ年齢が低いので、高学年の子どもと同様とはいかないと思うので、まずは今でもやってらっしゃる「因果関係の提示」を続けましょう。 「なぜそうなったのか?」「なぜそう思うのか?」などの質問はとてもいいです。 更に言うと、お母さんの裁量で文章を伸ばしてあげましょう。 例えば「雨が降って、お水に入っちゃったからだよ。」と言われた場合、「『昨日、雨が降って、お水に入っちゃったからだよ。』といってごらん。」などというふうに、時系列や「たくさん雨が降って」などという量的な事などです。 そして忘れてはいけないのは、そういうふうに言ってくれたら、ちゃんと好子を与えるという事です。 それは直後に褒めてあげるだけでも結構です。 その後お家に帰ってご家族に、「実はね、この子、こんなふうに言えたんだよ。」とそのエピソードをお話しして、○○君にみんなの前で言わせてあげるといいです。 つまり「注目」という大きな好子を与えてあげるのです。 このような事だけで、恐らく○○君の長文発語の生起頻度はかなり上がると思います。 同時に、質的量的概念、言語パターンも増加し、基礎的知識がたくさん増えると思います。 (行動バリエーションの増加) 幼い頃からの、こうした手間隙をかけた育児こそが、お子さんの健やかな成長を促すのです。 これからもがんばりましょうね。 以上です。 このように会員さんに対しても、そうでない方にも、ご質問に対しては具体的にお答えしています。 よろしければみなさんも、早速ご質問くださいね。 (*゜-゜)ニコッ(*゜ー゜)ニヤッ(*゜ー+゜)キラッ ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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算数他、勉強の成績を上げるためには、問題という刺激に対する単純な反応ではいけません。 それは、ルールによる制御が行われないといけないという事です。 つまり、出題された問題によって、それまでに学習 (経験) したことによるルール制御された行動が正解を生み出すのです。 ですから、計算問題はできても文章問題ができないという子どもは、ルール制御がなされていないと考えるべきです。 以前にもお話ししましたが、「ルール制御は文書化されないといけない」というルールがあります。 つまり言語的にそれを説明できないといけないという事です。 四則計算がそれぞれできたとしても、それだけでは文章問題に対する対応はできません。 それは単純な刺激に対する単純な反応であって、より高度な問題に対しては、概念化されたルールを必要とします。 そのために、時々子どもの持って帰ってくるテストなどの解答を、口述で説明させましよう。 テキストなどの解答でも結構です。 全ての事を毎日・・・という事ではなく、一週間に一度くらいで結構ですので、なぜ正解したのか、そのプロセスをなるべく詳しく説明させてください。 その際、「割り算って何だったっけ?」などと、わかっていそうな事も説明させましょう。 こうした事を、「フィードバック」と言います。 フィドーバックによる学習により、習熟されていきます。 この方法は、なるべく早い時期から習慣付けるようにしてください。 お絵かきでも、粘土作りでも何でも結構です。 プロセスをなるべく説明させてください。 その際には、指導者の質問の仕方も重要なポイントとなります。 見過ごしがちな事やわかりきったような事も必ず聞き、また言いやすいようなアプローチをしてください。 そして口ごもったり言えなかったりしても気長に待ってあげて、自発的言語行動が起こるまでまってあげてください。 一言でも言えたら、その言語行動を強化し、副詞、形容詞などを付けた文章を言わせると最高です。 是非今日から取り組んでみてくださいね。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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今日もお問い合わせ、並びに講習会へのお申し込みがありました。 ありがたい事です。 徐々に講習会の席が埋まってきましたので、ご興味のある方は、お早めにお問い合わせくださいね。 それでは本日も講習会のご案内から・・・・。 -------------------------------------- 来る11月22日日曜日13時より15時まで、育児教育研究会事務局 (教室) において、研究会 (講習会) を行う事になりました。 会費は無料で、定員は10名様までです。 お子さん同伴で結構ですので、是非奮ってご参加ください。 また、会員様以外の方の参加も自由です。 お車でお越しの方は、駐車場が限られていますので、別の場所に駐車していただきます。 当日の講習内容は、「間違いの無い本当の育児と教育」です。 遠方の方も、翌日は祭日でお休みですし、高速道路は1000円ですのでお気軽にお越しくださいね。 講習会ご希望の方は、ブログ左にある問い合わせフォームに所定の記入をしていただき、参加人数もご記入の上送信してください。 締め切りは、11月21日土曜日です。 何卒よろしくお願いします。 ペコm(_ _;m)三(m;_ _)mペコ ------------------------------------ 今日は本気で禁煙したい人のための、パフォーマンス・マネジメントについてお話ししますね。 パフォーナンス・マネジメントの概念は、「個人や企業、社会が抱える問題行動を、行動分析学に基づいて解決する方法」です。 最初にこれを実施する際、「行動契約」というものを、僕と文書で交わします。 これは僕と、禁煙をいつまでに達成するか、という事を具体的に明記したものです。 これをやるために、まずはベースラインの測定をします。 一週間7日間のうち、個々の曜日に具体的に何本吸ったか、を記録し、報告してもらいます。 ベースラインがわかったら、僕に3万円預けてもらいます。 そしてベースラインを基に、一週目の本数を決め、その本数は必ず吸ってもらいます。 一週間後、その本数以内であればオッケーなのですが、もしその本数以上吸ってしまったら、預かり金のうちの7,000円を僕がいただきます。 そして序々に一週間の本数を減らし、結局は吸わなくても良くなったという状態にします。 つまり契約を守れば僕にお金を取られる事もないし、大事なお金を失わず、完全に禁煙ができるという寸法です。 これにはご家族の協力も必要です。 ご主人さんの出勤時、奥さんは決められた本数だけタバコを渡し、タバコの管理を奥さんにしてもらい、一日に吸った本数の確認をしてもらわなくてはいけません。 その数量は記録に残します。 この際の随伴性は、嫌子出現阻止による行動の弱化です。 もし「本気」で禁煙を考えられている方がいらっしゃいましたら、是非チャレンジしてみてください。 いつでもご協力させていただきますよ。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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手先の器用さと知能の高さは関係あるのでしょうか?
また、手先を使うと頭が良くなるのでしょうか? こうした質問をいただきました。 そこで回答です。 全く関係ありません。 しかも、「頭の良さ」とはどういう事なのでしょうか? 僕の頭の良さの定義の一つは、「情報を正確に早く取得し、それに対する正確な解答をいち早く行える行動的能力」です。 つまり刺激に対する行動が、正確に早く行えるかどうかという事です。 そう考えると、早く字を書けたり、早くしゃべれたり、早く作れたりする人は、遅い人より優れているかもしれません。 しかしそれだけでは無いはずです。 行動は正確さを求められるので、早くても間違った行動はいけない訳で、「早く」を追及し過ぎると逆にミスが多くなる傾向は否めないので、訓練はまずゆっくり始めるという事が重要です。 また、手先の訓練をすると知能が上がるのか? という問いに関しては、相関関係はあるにしても、手先の訓練が知能を高めるという考え方は、いわゆる疑似科学の域を出ません。 「手先を訓練すると、頭が良くなる。」 と聞くと、また、「脳を活性化させる」などと聞くと「あ~、そうなんだぁ。」などと納得しがちなのですが、そういうことに惑わされてはいけません。 スキナーは、「行動の原因を皮膚の内側に求めてはいけない。」と言っています。 つまり、「インフルエンザになったのは、ウイルスが体内で活動しているせいだ。」などと同じように (医学モデル) 、行動の生起要因を体内に求めてはいけないのです。 それは、正常な行動や、優れた行動結果を内的事象に求めると循環論に陥り、その根拠が無くなってしまうからです。 こうした基本的な行動原理の知識が、正しい指導法を生み出し、子ども達の健やかな成長を手助けするのです。 こうしたお勉強会を来月行いますので、みなさん是非お越しください。 -------------------------------------- 来る11月22日日曜日13時より15時まで、育児教育研究会事務局 (教室) において、研究会 (講習会) を行う事になりました。 会費は無料で、定員は10名様までです。 お子さん同伴で結構ですので、是非奮ってご参加ください。 また、会員様以外の方の参加も自由です。 お車でお越しの方は、駐車場が限られていますので、別の場所に駐車していただきます。 当日の講習内容は、「間違いの無い本当の育児と教育」です。 遠方の方も、翌日は祭日でお休みですし、高速道路は1000円ですのでお気軽にお越しくださいね。 講習会ご希望の方は、ブログ左にある問い合わせフォームに所定の記入をしていただき、参加人数もご記入の上送信してください。 締め切りは、11月21日土曜日です。 何卒よろしくお願いします。 ペコm(_ _;m)三(m;_ _)mペコ ------------------------------------ ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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今日は「読み」の苦手な生徒さんに、音読の練習をしてみました。 指導法は以下の通りです。 まず、音読をする時のルールを決めておきます。 1. 大きな声で読む事。 2. 間違えたら最初からやり直す事。 3. 同じ言葉を二度繰り返さない事。 もしこの条件に違反した場合には最初から読まないといけないので、この際の随伴性は、「嫌子出現阻止による行動の強化」という事になります。 つまり、違反した場合には「もう一度最初から読む」という嫌子が発生するので、それを阻止するために「ルールを守る」という行動が強化されるという事です。 最初、教室内の端と端に分かれて音読をしてもらったのですが、案の定小さい声でしか読み始めませんでした。 なので、「声ちっちゃいよ。 もう一度。」と言って最初から読んでもらいました。 でもなかなか大きな声になりません。 しかし繰り返しているうちに、一言だけ他の言葉より大きな声で言えたものがあったんです。 そこですかさず、「そう、それいいよ。 大きな声になってるよ。」と褒めました。 すると他の言葉も大きな声になったのです。 これで1番の条件はクリアーです。 しかし2番と3番はまだクリアーできていません。 ちなみに3番は、例えば「つばめが軒下に巣を作り卵を産むのは」という文章があった時、「産むのは」を言い直す時に、「卵を」というところに帰って読む事を禁止するものです。 つまり、ちょっと詰まって読んだとしても、前の言葉を繰り返し読む事を禁止しているのです。 暫くすると三番目の条件も難なくクリアーできました。 問題は二番目です。 これは授業時間中だけでの問題解決はほぼ無理です。 つまり自宅での練習が必要なのです。 今回はオールオッケーとはいきませんでしたが、完成まで7割程度までには仕上げる事ができました。 これは他の学習にしても同じです。 いくら教室で取り組みをやったとしても、自宅で復習などの訓練を続けない限り強化する事はできません。 ですから指導者は、生徒を自宅でどのくらい勉強をさせる事ができたか?という事が、指導力の評価となります。 本日のお勉強。 「標的行動が決まれば、それに至るプロセスを分析し、個々の行動を強化、弱化、消去する。」 この方法が最も効率的で科学的です。 覚えておいてくださいね。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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りんごさんから、初めてのご質問をいただきました。 内容はこうです。 「自然の科学に子供が興味をもつ働きかけは小さい頃からどのようにすればよいか教えて頂きたいです。 息子は2歳半です。 宜しくお願いします。」 こうした事でした。 それではお答えしますね。 まずは記事中の「自然科学」の定義からです。 自然科学と言う時の「自然」とは、基本的に人為的ではないもののことである。 大きくは宇宙から小さくは素粒子の世界まで含まれ、生物やその生息環境も対象となっており、そこには生物としてのヒトも含んでいる(ヒトが作り出した文化全般(音楽、美術、文学、価値観、倫理、法律 等々)に関する研究については、人文科学、社会科学に譲る)。 この「自然科学」という表現は、一般に、「人文科学」や「社会科学」と対比する時に用いられることが多い。 9世紀のヨーロッパにおいて諸科学が分化・独立して以来そのような呼び分けが定着している。 ただしドイツでは、日本とは対比・区分が若干異なり、自然科学 Naturwissenschaft は「文化科学 Kulturwissenschaft」や「精神科学 Geisteswissenschaft」と対比されることが多い。 現在、自然科学は、狭義には、物理学、化学、生物学、地学、天文学など自然科学全体の基礎となる理論的研究をする部門を指し、これを「理学」とも呼ぶ。 また、この狭義の自然科学に数学を含む場合もある(自然科学と数学の節を参照)。 自然科学は、広義には、医学、農学、工学などの、「応用科学」と呼ばれる分野を含む。 自然科学の歴史は科学史の分野で研究対象とされている。 自然科学を対象とする哲学的考察は認識論および科学哲学においてなされており、「科学基礎論」と呼ばれることもある。 ※ウィキペディア参照 以上です。 ですから記事中の「自然科学」と、ご質問の「自然」とはほぼ違う概念だという事をご理解くださいね。 ここがまず1点。 ではご質問の内容を、「身の回りの自然」というものに興味を示すためにはどうしたらいいのか?というように理解してお話ししますね。 それでは、「興味」とは一体何なんでしょうか? これを調べてみると、「物事に心がひかれおもしろいと感じること。おもしろみ。おもむき。」「ある対象に対して特別の関心・注意を向ける心的傾向。」とあります。 これを読んでもおわかりの通り、「興味」というのは心の問題な訳ですよね。 でも突き詰めて考えると、他人が、それが肉親であろうと、この「興味」というものがあるかどうかを直接調べる事はできませんよね。 なぜなら「興味」とは、心の状態なのであって、それが本当にあるかどうかなどは、直接見る事も触る事もできないからです。 ではなぜ僕たちは、他人を見て、「これには興味ありそうだ。」とか「なさそうだ。」とか判断するのでしようか? それは、他者の行動を見て判断しているのです。 言い方を変えれば、真実はわからないが、その行動を興味があるのだな、と勝手に判断しているに過ぎないのです。 例えば子どもが、アンパンマンの人形とポケモンの人形のうち、アンパンマンの人形を取ったとしたら、「あぁ、この子はアンパンマンが好きなんだな。」とか「アンパンマンの方に興味があるのだな。」と、その行動に対し勝手に精神ラベルを貼り付けて分類しているだけなのです。 だってその子の心の中を見た訳でもなく、触ってもいないですもの。 ここ、わかっていただけましたか? つまり、「興味を持たせる。」という事はどういう事なのかというと、興味を持っているような行動を取らせるということです。 こう考えると、指導はとても簡単になっていきます。 だって行動をそう仕向ければいいんですものね。 d(*⌒▽⌒*)b ニコニコッ それでは身近な所での指導を言いますね。 まずは機会利用型教授法を使いましょう。 例えばお家にお花を飾っていたとしましょう。 お母さんはそのお花を見て、「きれいねぇ。」などと言います。 普通はそこまでです。 しかしその次にお子さんにも「このお花きれいねぇ、と言ってみて。」と言って、子どもにも同じ事を言わせましょう。 そして子どもがそれをちゃんと言えたら、お母さんの精一杯の笑顔で「ちゃんと言えたね。 えらいね。 お花ってきれいなんだよね。」と言ってあげましょう。 このように夕日が西の空に沈んでいる時も、お散歩の時も、お買い物の時も、自然の美しさ、すばらしさをお子さんの前で口述し、お子さんにその言葉を復唱させるのです。 そして・・・・・この後が大事ですよっ 暫くそうしていると必ずお子さんは、予期せぬ時期に、「おかあさん、このお花きれいね。」などと、自らが発語するはずです。 そこがチャンスです。 「そうねぇ、このお花きれいねぇ。 ○○ちゃんも、お花がきれいだと思ってたのね。 お母さんもそう思ってたよ。 でもそれをちゃんと言えるのはえらいねぇ。」と直後に褒めてあげましょう。 そしてお花を植えたり飾ったり、虫を取りに行ったりそれを飼ったりと、その行動や表現を強化していってあげましょう。 それはつまり、そのそれぞれの具体的な行動が、自然を愛するという事であり、その能動的な言動や行動が「興味がある。」という事に他ならないからです。 それぞれの行動は、「花」(原因 独立変数)という刺激が生んでいるものであり、「夕日」という刺激が生み出している行動 (結果 従属変数)なのです。 そうしたそれぞれの行動が、「お母さんの笑顔」や「注目」「褒め」などの好子によって強化される事により、結果として「自然に興味がある子」に育てる事ができます。 いかがでしたか? 参考になりましたか? もしこうした指導に興味がおありでしたら、左上に問い合わせフォームがありますので、是非ご連絡ください。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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昨日も、講習会参加ご希望の方からご連絡がありました。 遠方からのご参加ですので、気をつけてお越しくださいね。 それでは講習会のご案内から・・・・。 -------------------------------------- 来る11月22日日曜日13時より15時まで、育児教育研究会事務局 (教室) において、研究会 (講習会) を行う事になりました。 会費は無料で、定員は10名様までです。 お子さん同伴で結構ですので、是非奮ってご参加ください。 また、会員様以外の方の参加も自由です。 お車でお越しの方は、駐車場が限られていますので、別の場所に駐車していただきます。 当日の講習内容は、「間違いの無い本当の育児と教育」です。 遠方の方も、翌日は祭日でお休みですし、高速道路は1000円ですのでお気軽にお越しくださいね。 講習会ご希望の方は、ブログ左にある問い合わせフォームに所定の記入をしていただき、参加人数もご記入の上送信してください。 締め切りは、11月21日土曜日です。 何卒よろしくお願いします。 ペコm(_ _;m)三(m;_ _)mペコ ------------------------------------ さて昨日の授業では、3歳になったばかりのお子さんに言葉の練習をしてみました。 このお子さんは、以前僕が作った「ひらがな練習ソフト」を使ってひらがなをマスターしたお子さんです。 ![]() まず、このようないろいろなひらがなを書いた積み木を見せます。 (積み木は100均で売ってます。) その中から、作らせたい言葉を選び提示します。 ![]() このように すると、このように作ってくれます。 ![]() これを続けます。 ![]() すると、このようにできていきます。 この時に注意する事は、結果をきちんと並べ見せる事です。 結果として「増えて行く」事が好子となります。 暫くやった後、今度は組み合わせと違う積み木も含め作らせます。 ![]() そして、このようにできたとすると・・・・ 「これは何と読むの?」と質問します。 たいていの場合、「い・ぬ」と、一文字一文字を読み、「いぬ」という単語としては読みません。 つまり、「い」という刺激が、「ぬ」という記号を誘発していない状態です。 本を読んだりする場合には、前の記号 (ひらがななど) が、後の記号をスムーズに誘発するような行動がなければ読めません。 ですから、「い」と「ぬ」をそれぞれ単体として読んでいてはいけないのです。 あくまでも、なんらかのルールに従って並べられている場合には、「いぬ」と発語するようにしないといけないので、その訓練をします。 その訓練のために先程の「いぬ」を手で隠します。 ![]() そして「ワンワンと鳴くのは何?」と質問をします。 すると子どもは「いぬ!」と答えます。 答えたら、「そうだねぇ、よく言えたね。」と褒めます。 そして再び先程の積み木を見せます。 ![]() そして、「さぁ、これ読んでみて。」と言って読ませます。 一回目は、恐らく「い」「ぬ」とそれぞれ単体で読むはずです。 すると、また手で積み木を隠し「いぬってどう鳴くんだっけ?」とか、「ワンワンと鳴くのは何だったっけ?」と質問し、「いぬ」というひらがなをそれぞれ単体ではなく、単語としての発語を誘発します。 そして再び「いぬ」を見せ、「これ何と読む?」と質問します。 この繰り返しをしていくと、「い」「ぬ」は「いぬ」、「き」「り」「ん」は、「きりん」と発語するようになります。 こうした言語訓練で、「これを『い』『ぬ』ではなく、『いぬ』と読みなさい。」と指示すると、それはもう能動的ではなく受動的な行動になってしまうので、最初は進んでやってくれていても暫くするとやってくれなくなります。 大事なことは能動的な行動ですから、「~しなさい。」などの指示を与える指導ではなく、標的行動を誘発するような指導が必要なのです。 今日の授業はここまでです。 今日の授業の一番大切なポイントは、「能動的な行動」です。 いかがでしたか? ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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行動分析学において、言語行動のカテゴリーは大きく分けて7つあります。 マンド・・・要求的言語行動 タクト・・・叙述的言語行動 エコーイック・・・模倣的言語行動 ディクテーション・・・書き取り行動 コピーイング・・・書き写し行動 テクスチャル・・・読み取り行動 イントラバーバル・・・言語刺激を弁別刺激とした反応行動 以上の7つです。 この中でわかり辛いのがイントラバーバルだと思います。 これは、例えば「ににんが」という刺激があった時、「し」と答えるような言語行動です。 ところで僕の生徒さんの中に、テクスチャルが苦手な方が数名います。 例えば、「今日動物園に行きます。」などというぶんしょうがあると、「きょうど うぶつえんにい きます。」などと読んでしまうのです。 こうすればわかりやすいでしょうか? 「きょうどうぶつえんにいきます。」 恐らく「ひらがな」を習い始めのお子さんにはよく出てくる言語行動だと思います。 こうした事が長く続く場合、発達障がい、中でも学習障がい (ディスレキシア) だとする場合が多いです。 こうしたお子さんは、通常の聞き取り行動にも問題がある場合があります。 例えば、何ら障がいは考えられないのに、いくら言っても同じ間違いをする、いくら注意してもそのルールを守らないなどです。 そうしたお子さんに対しての、指導を今日はご紹介します。 1. いけない事を口述する時、それを簡単に要約し、復唱させます。 例えば、「すいとうは、帰ったらすぐに台所に持って行きます。」などです。 2. それが暗唱できたらォッヶー♪(´▽`)bです。 3. そしてそれを少し長い文章で言います。 4. それも暗唱できたらォッヶー♪(´▽`)bなのですが、できない場合、目立つ赤文字などで子どもに見せてください。 5. そしてもう一度暗唱させてください。 こうした行動の制御は、ルール支配行動になるのですが、ルール支配行動は言語化しないといけないというルールがあるので、あえて子どもに言わせるのです。 まだ文字を素早く認識できない子どもは、口述での理解もとても苦手なのだという事を、親や指導者は認識すべきです。 また、ひらがなやカタカナをスラスラ読んでいる子でも、口述からの理解 (聴覚からの理解) は非常に難しいので、あえてテクスチャルさせるというのが良い指導となります。 親の「このくらいだったらわかっているだろう。」「このくらいならわかっているはず。」などの思い込みは厳禁です。 子どもが指示に従わない、従えないというのは、聞き取り自体や、意味取りができていない可能性が大きいです。 言語行動が可能な子どもは、序々にルール支配行動で行動を制御していかなくてはいけません。 しかしほとんどの子どもは、いえ大人にしても、口述のみでのルール提示は、行動を制御できない可能性が高いです。 もちろんこれらの事は、「強化原理」に従って行わなくてはいけませんが、まず疑うべきは言語行動の在りようです。 言語を「言語行動」として捉え、どのような言語行動ができていないのか、という事を分析してそれを強化する指導は、子どもに負担をかける事無くスムーズな指導が行えます。 是非取り組んでみてくださいね。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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今日は排他律訓練法を授業に導入しました。 ただ僕の場合、それを僕なりに変化させたオリジナルの訓練法です。 排他律訓練法の、基本的な方法をまずご紹介しますね。 一番目の写真をご覧ください。 ![]() 上に1枚、下に2枚のカードがあります。 あらかじめ上のカードと、下左カードはセットなのだと学習させます。 その後、こういうふうに見本のカードを上にして、下に数枚の似たようなカードを並べ、あらかじめセットを学習させておいたカードを選ばせるのです。 これは障がい児のための訓練なのですが、僕はこれをちょっと違う使い方をしてみました。 まず下の写真のように、似たようなカードを並べます。 ![]() そして子どもには、「仲間じゃ無いカードを選びなさい。」と指示します。 すると、だいたいの子どもは下右のカードを取ります。 ![]() このようになる訳です。 そしてまた、「それではまた、上のカードと仲間じゃ無いと思うカードを取りなさい。」と指示します。 するとまた右下のカードを取ります。 すると、下のような写真になり正解です。 ![]() 次に、今度は下のようなカードを並べます。 ![]() 下2枚のカードは、明らかに上のカードの仲間ではありません。 ですから正解は「仲間は無い」というのが正解です。 この訓練は健常児、またはそれに近い子ども対象の訓練です。 ギルフォード教育でいうと、「図形の体系を評価する」という知能因子となります。 お見せしたカードは、ごく限られたカードですが、これより他にいろいろなカードを用意し、最も基本カードにふさわしいカードはどれかというのを、いわゆる消去法によって見つけ出していきます。 これは、上部基本カードの特徴を、どのくらい詳しく観察し、それに対する (その刺激に対する) 反応が、どのくらい正確にできるのか、という事の検査にもなりますし、行動パターンとしての消去法を身に付けさせるにも効果的な訓練法です。 大事なことは、似たような物や出来事や質問があった時 (弁別刺激) 、いかに早く正確に決断を下せるかという事です。 実はこれ、図形を提示してるので、算数的な問題と捕らわれがちですが、これを般化させる事により、他の局面でも同様の手法で的確な選択ができるようになります。 今日の授業はいかがでしたか? 応用すると、いろいろな教材が作れますよ。 是非お使いになってくださいね。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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昨日のワイドショーでは、高相被告の事件を取り上げていました。
そして例のごとく、臨床心理士なる方が出演され、高相被告の心情を好き勝手言ってました。 かなり突っ込み所満載だった訳です。(笑) 「高相被告は、反省している気分になっているだけです。」 あんた、高相被告と一度でもしゃべって事あんの? 「反省している『気分』って何?」 その気分があるってのを、どう証明するの? 公共の電波を使ってそんな事を言い切ってるのは、結局彼の着ているものや表情や言動を、勝手にそんな気持ちだと言ってるだけじゃね? 等々、僕は言いたい放題なのでした(笑) ところで、「罪を憎んで人を憎まず」という言葉があります。 これは行動分析学に近い概念です。 つまり行動結果をどう評価するのか、という事が大事であり、その行動を起こした人の本当の心情はわからないのだから、純粋に行動結果を見るべきだ、という事です。 しかしここで大事な事は、その結果に至る動的プロセスです。 つまりこれが情状なのです。 それは生い立ちによる行動パターン、そこに行き着くまでの行動変化などです。 前述した臨床心理士のように、客観的な行動分析と、それによる評価無しでその行動を自分勝手な解釈でラベリングして、それをテレビで言い放つ事をするといったいどうなるのか? 高相被告にしても酒井被告にしても、結局はそういう人達によって勝手に人格等決め付けられ、人権をも奪われかねない生活を送らなくてはいけなくなります。 勝手に決め付けた行動が差別や偏見を生んできた歴史を、こうした人達はいったいどう考えているのでしょうか? ああいう、欠席裁判的な番組には、とても憤りを感じるのです。 また、広島幼女殺人事件の日系ブラジル人、なんとかヤギ被告は、「私の中の悪魔がさせた。」などと言っています。 このように、心が行動を起こすのだと考えると、どんな事でも言えるのです。 その事自体は、本当かどうかはわかりません。 悪魔がいたかもしれないし、いなかったかもしれません。 しかしそれは絶対に検証不可能なのです。 とすると、その事に関して分析、検討する必要は全く無く、純粋にそれまでのヤギ被告の行動を客観的に裁くべきなのです。 深層心理などという検証不可能な精神状態を検証しようという弊害が、またもや起こりそうな、いや起こっている事を感じた一日なのでした。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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来る11月22日日曜日13時より15時まで、育児教育研究会事務局 (教室) において、研究会 (講習会) を行う事になりました。
会費は無料で、定員は10名様までです。 お子さん同伴で結構ですので、是非奮ってご参加ください。 また、会員様以外の方の参加も自由です。 お車でお越しの方は、駐車場が限られていますので、別の場所に駐車していただきます。 当日の講習内容は、「間違いの無い本当の育児と教育」です。 遠方の方も、翌日は祭日でお休みですし、高速道路は1000円ですのでお気軽にお越しくださいね。 講習会ご希望の方は、ブログ左にある問い合わせフォームに所定の記入をしていただき、参加人数もご記入の上送信してください。 締め切りは、11月21日土曜日です。 何卒よろしくお願いします。 ペコm(_ _;m)三(m;_ _)mペコ 先日指導させていただいたお母さんから、お礼のメールをいただいたので、返信をしました。 その時のメールを掲載します。 ----------------------------------------- 頭が良いと言われる、または僕の経験上優秀と思われる子どものお母さんの特徴は、ほぼ一致しているように思います。 それは、「聞く耳」を持っているという事です。 まさに今のお母さんは、僕の言う事に耳を傾け、問題に対し真剣に向き合っています。 そうした行動が、子どもには大きく影響を与えます。 母親は子どもにとって最大の好子です。 母親の心の平安は、家族の安定です。 僕が心の事を話すのには、ちょっと違和感があるかもしれませんが、例えば物理学者が夕日を見て、「お日様が沈んで行くね。」と言ったとしても、何らおかしくありませんよね。 でもそれは「天動説」であって、科学的根拠は無い訳です。 正確に言うと、「地球が自転して、太陽が沈んで行くように見えるね。」と言わなければいけません。 でも、真実を知った上で「お日様が沈む」と言うのと、全く真実を知らないのに「お日様が沈む」と言うのでは、全く意味合いが違ってきます。 行動分析学とは、こういう事なのです。 普段の生活の中で、真実を知らないのにそれを勝手にラベリングして知った振りをしてたり、単純にステレオタイプになってたりしてどこかの誰かが不利益を蒙っている事が多いというのが現実です。 それは、家庭の中でも同様です。 そして一番不利益を蒙っているのは子どもです。 それは家庭に留まらず、幼稚園や学校、塾などでもそうです。 こうした不条理を正し、健全な社会を作っていこうとするのが行動分析学であり、行動分析家なのです。 そしてこれはどこのお母さんに対してでも言えるのですが、まず行動の真理を知っていただく事が、育児の第一歩となります。 それは、変える事のできない年齢や、心の状態を考えた育児ではありません。 お日様が沈んで行くがごとく、ごくありふれた日常を送るために科学は存在しています。 また自然科学は何らかの原理原則があり、それによって日常は送られています。 僕たちは自然科学の中で生き、死んでいきます。 そうであるならば僕たちは、自然科学を学び、それによって豊かな暮らしや、平和な日常を得るべきなのです。 行動分析学は、非常に手間がかかり、時間もかかり、時としてお金がかかったりもします。 しかし原理に従った指導は、ほぼ成功裏に終わります。 もちろんできない事や失敗もありますが、本当の指導は、やはり法則に則った指導でないといけません。 お母さんも少しずつ「真実の指導」を学んでいただき、お子さんの健やかな成長はもちろん、ご家族、ご自身の本当の意味での「幸せ」を勝ち取ってください。 一緒にがんばっていきましょうね。 こうした内容でした。 興味がある方は、是非一度ご連絡ください。 人、物の見方が変わり、新しい自分を発見できるかもしれませんよ。 d(*⌒▽⌒*)b ニコニコッ ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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来る11月22日日曜日13時より15時まで、育児教育研究会事務局 (教室) において、研究会 (講習会) を行う事になりました。 会費は無料で、定員は10名様までです。 お子さん同伴で結構ですので、是非奮ってご参加ください。 また、会員様以外の方の参加も自由です。 お車でお越しの方は、駐車場が限られていますので、別の場所に駐車していただきます。 当日の講習内容は、「間違いの無い本当の育児と教育」です。 遠方の方も、翌日は祭日でお休みですし、高速道路は1000円ですのでお気軽にお越しくださいね。 講習会ご希望の方は、ブログ左にある問い合わせフォームに所定の記入をしていただき、参加人数もご記入の上送信してください。 締め切りは、11月21日土曜日です。 何卒よろしくお願いします。 ペコm(_ _;m)三(m;_ _)mペコ 今日も少しお勉強しましようね。 あるご家庭でのお話しです。 ある日家族で食事をしていると、二人兄弟の弟がこたつに左手を入れたままで食事をしています。 おかあさんは、「お行儀が悪いですよ。 左手を出して食べなさい。」と言いました。 弟はしぶしぶ左手を出して食事をし始めます。 しかし弟は、暫くするとまた左手をこたつの中にいれてしまいます。 するとお母さんはまた注意します。 この繰り返しが数日起こった後、その子のお姉さんが、弟はなぜ左手をこたつに入れて食事をするのかを考えました。 そして食事の際、弟の食べている様子を観察してみました。 その年の冬は、いつになくとても寒い冬でした。 弟の席は、一番ドアの近くです。 お姉さんは、「もしかして、寒いから左手を入れたまま食事をしているのかも・・・。」と思い、その日の自分たちの席と弟の席の温度を計ってみました。 すると、弟の席はみんなの席より2度も低かったのです。(2度の違いはかなら大きいです。) そしてお姉さんは、食事の時間中、何回弟がこたつに手を入れるかを数えました。 翌日お姉さんは、ストーブの位置をドアの近くに変えてみました。 そして弟がこたつに手を入れる回数を数えてみると、以前の回数の20%以下に減少していました。 そこでお姉さんは、またストーブを元の位置に戻してみると、以前と変わりない回数で弟はこたつに左手を入れるようになりました。 お姉さんはここで、弟が左手をこたつに入れるのは、癖、行儀の良し悪しなどの問題ではなく、単に寒かったからだと結論付けました。 これは杉山尚子先生の著書にあったエピソードです。 行動介入の大事な要素が、このお話の中にはたくさん含まれています。 杉山先生は、こうもおっしゃっています。 行動を随伴性によって見る利点は何だろうか? 1つは個人攻撃の罠を避けられる事である。 この弟は何度注意されても片手で食事をするので、「行儀が悪い」「だらしない」と家族から非難されていた。 人間というものは、何度言って聞かせても自分が望むような行動を相手がしてくれなかったり、逆に自分にとって迷惑な行動をやめてくれないと、最終的にはその人にラベルを貼って非難する。 注意しても言う事を聞かない子どもは「問題児」であり、何度頼んでも協力してくれない人は「自己中心的」である。 しかし、行動のもたらす効果に着目し、行動随伴性で行動を捕らえ直す事により、個人攻撃の罠に陥らない新しい人間観が生まれる。 僕はこうした事が本当に可能だ、という事を授業を通して実感したので、ある時期からみなさんに行動分析学をご紹介しています。 それまでの知能に対する疑問、心理に対する疑問、指導に対する迷いが一瞬で吹き飛んでしまったのです。 今学んでいる人達は、もう一度このエピソードを読み返してお勉強してみてくださいね。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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きりんパパさん、コメントありがとうございました。 おかげ様で電子たばこは続いていますし、以前の3分の1に量は減りました。 あと、コメントに文字認証ついてたでしょ。 ご面倒おかけして申し訳ありません。 あれからも嫌がらせコメントが続いていましたので、ブログ運営会社に相談しまして対策を打ったんです。 はっきり言って、ネットストーカーですよ(笑) しぶといというか、執念深いというか・・・・(笑) 会社やコミュニティーやグループを維持する際、人は特に敵を作りたがります。 それは共通の目的や、共感できる何かがあると結束が図れるからです。 まぁ、ある意味モチベーションとなるのでしようね。 その際の随伴性は、嫌子出現阻止による行動の強化という事になります。 またグループ内のマイノリティーは、常にマジョリティーの組織内圧力を受けますので、多少、疑問や不安などがあっても、同意行動がそうした嫌子を消去するので、序々にそれに飲み込まれるように同一化していくのです。 つまり同一の行動を取るようになるということです。 きりんパパさんのお勤めになっている会社や、何かの組織においても、そういうふうに一度客観的に分析してみると、結構良い勉強になりますよ。 そうすると、次に誰がどういう行動を取るのかが予想できたりもします。 動物の行動は、常に「行動原理」に従って動いていますので、知識があると確率の高い予想を立てる事ができます。 そうした事は「行動マネージメント」と言いまして、それを会社の運営や商売にも生かせる事ができます。 「きりんパパ」さんだけでなく、これをお読みになっている皆さんも、是非お勉強して生活に生かしてみてくださいね。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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いつも僕のブログを熱心に読んでいただいている「きりんパパ」さんからご質問をいただきました。 前職場からの電話にもめげず、僕を慕っていただけるのはとても嬉しく、感謝の念でいっぱいです。 また、自らの信念を貫く姿勢は、尊敬に値します。 それでは質問にお答えしますね。 質問の内容はこうでした。 「ABAにおいても副作用とまではいかなくても使用上の注意点があるとすれば、特に、どのような点に注意すればよいのか教えて頂けないでしょうか。」 こういう事でした。 応用行動分析学における「行動介入」自体には何の副作用も無く、逆に知らない人の指導、または経験的にでも学んでいない人の指導は、今となってはそちらの方が僕は怖いです。 副作用ありありです。(笑) つまり、指導法自体に問題はありませんが、指導者の指導法の使い方には気をつけないといけません。 指導者は (保護者も含め)、「標的行動」を的確に判断し、瞬時に、または計画的に、手間を惜しまず正確に指導できるかどうかが成否を決定します。 指導中も常に論理的に子ども達の行動を分析し、常に多角的に指導しなければいけません。(思い込みは超危険です。) 子ども達は、広大で複雑な環境の中で生きています。 そして瞬時にさまざまな刺激を受け続けているので、指導者の思い込みによる指導は、子ども達の良好な行動を強化しない場合があります。 ですから指導者は、原則は守りつつ、一つの事象に捕らわれず指導しなくてはいけません。 ここで、杉山尚子先生の著書から、行動分析学批判に対する反論の一部を抜粋してご紹介しますね。 行動分析学を批判する人でも、少なくとも、行動修正が初めはうまくいくことは認めている。 しかし、行動の変化は一時的であり、心の問題を治療しない限り、再発すると批判するのである。 強化の手続きを使っている人でさえ、その批判に同意する場合がある。 しかし、維持や転移を起こさないという事と、もともと心理的な原因で行動が起こるという事とは別の話しである。 行動修正は、ある条件化の下で始められ、最初は行動の修正だけを行うが、最終的には、実験室以外の環境で、長期に渡ってその行動を維持できるようにするのが務めである。 行動分析家の多くは、行動の転移に関する問題は百も承知だ。 何をすべきかはわかっている。 訓練環境以外の場所で行動が維持する確率を増やすには、日常生活で遭遇するであろう刺激環境と似た条件に、クライアントをおけばよい。 外部の環境を少しずつゆっくり導入していけば、クライアントの行動は訓練環境から日常生活へと比較的簡単に転移する。 しかし、この手続きが、時に非現実的で、お金や時間がかかりすぎる事もある。 その時には、行動分析家は新しいテクニックをみつけるか、時間もお金も無いので、できない事を認めねばならない。 行動修正の転移は、根本的な論理的問題ではなく、技術上の問題であると思われる。 どうですか? つまり行動介入や行動修正を行う際の、指導法の論理的な間違いはありませんが、時としてそれが非常に困難な事もある、という事です。 人のやる事には限界がある、ものには限度があるって事ですよね。 もしこの指導法に問題があるとすれば、こういう事だと思います。 結論としては、きりんパパさんが学んでらっしゃる事に一切間違いは無く、危険性はありませんが、きめ細かい観察と客観性を失ってはだめだという事です。 また、思い込みで指導する事は危険ですし、物理的に時として不可能な事はある、という事です。 そして少なくとも、こうした事を学んでいる人と学んでいない人とは明らかに違うので、より危険性の少ないのは、学んでいる人に指導を請うというのが僕としてはお勧めです。 いかがでしたでしょうか? ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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今日もちょっとお勉強してみましょう。
先日ご紹介させていただいた、バーバラ・C・エッツェル博士の論文からです。 多くの概念的行動が単純な弁別から始まるが、刺激 (または事象) 間の複雑な関係に素早く拡張される。 最も単純な水準における刺激間の関係は、形状の類似性にみられる。 例えば、木と呼ばれるものの範囲は (それは生物学的にではなく、文化的に規定されるのだが) 、幹、葉、枝を含み、それらが地中に根を張っているものと、恐らく教師や両親によって教えられる。 木は、非常に多様である。 たとえそうであっても、我々が木という語を使う事を制御している本質的な形状の類似性が、他の点では非常に異なる「木」に対しても、子どもが「木」という語を使う事を我々が強化するようにさせる。 同様に、犬は一頭一頭が全く違っていても、「犬らしさ」という類似した形状を見出す事ができる。 しかしながら、我々の文化では、刺激間の関係のほとんどは、言語的ないし象徴的である。 すなわち、その関係性は、刺激間で共有している特徴に依存していない。 例えば、数字の「2」と「ニ」という文字は、共通する特徴を全く共有していないが、我々はそれが同じ意味を持っている事を知っている。 これらの関係は恣意的であり、我々が所属する特定の文化を反映している。 それゆえ、これはさらに困難なレベルの学習であり、それはしばしば刺激-刺激 (s-s) 関係と呼ばれる。 多くの健常な子ども達は、恣意的な刺激-刺激関係を容易に学習するが、発達に遅れのある子ども達は、そういう訳にはいかない。 このことは、刺激-刺激関係が聴覚刺激と視覚刺激のように感覚様相間の統合を含むときに、特にはっきりと現れる。 僕たちは例えば、木の板の切れっ端を見ても「木」と言いますし、大木を見ても「木」だと言いますよね。 木の「根」を見ても「枝」を見ても同様です。 また、まだ沸いてないお風呂に間違えて入った時、まだ水だよ、なんて言いますよね。 (ある程度沸いていても) こうした事が「文化的な多様性」というものです。 また、「2」と「ニ」の関係はわかりますよね。 見た目は全く違っているのに、学習により同じ意味を含んでいるんだという事を僕たちは知っている訳です。 ですから、「1+1=」と問われても、「一足す一は」と問われても、ちゃんと「2」「または二」と答えられる訳です。 こうした事は「概念の拡張」と言いまして、健常者は一つの学習を基準にして、他の別の事象に関しても同様の、または似たような反応を示せるのです。 そして別の事象の時、自分が取った行動が正解という好子を生み出した時、その概念は基本概念に並列化されるのです。 つまり「属性」となるのです。 「りんご」について答えなさい。」と問われた時、「赤い」とか「くだもの」とか「丸い」だとか僕たちは答えます。 それは僕たちは、生後の学習によって得られた、並列化された概念な訳です。 色が赤ではなく、しかも元の形ではない剥いた「りんご」も、食感や味によって僕たちは「りんご」だと弁別できます。 これらも習得的に得られた、「属性概念」です。 このようにいろいろな概念は、強化される事によって次々と並列化されます。 しかし低年齢の子ども達や、障がいを持っている人たちは、健常者のように概念を拡張 (並列化) する事が非常に困難なのです。 ですから一つ一つの事象を属性とすべく、反復訓練が必要なのです。 こうした「概念の拡張」のスピードが速い子どもを「頭の良い子」、そのスピードが遅い子を「頭の悪い子」などとしているのが僕たちの社会です。 しかしこうしたスピードは、もちろん頭の良し悪しの基準にはなりますが、こうした事は低年齢の子どもの場合は特に、生体的な成熟度に依存しているので、その時期においてのただの評価であり、それが永遠に続く評価ではない訳です。 ですから、小さい頃からいろいろな事が人より早くできるようになっていたからと言って、必ずしも他人よりも専ら優れているのか、といったらそうではないのです。 「昔神童、今凡人」などという事がほとんどでしょ? ですから、大事な事は、子どもに対し「良い環境 (刺激弁別)」を与え続けるという事なのです。 少々できたとしても、少々できなかったとしても、それに過剰に反応する事無く、強化原理に従った正しい育児・教育環境を整え続ければ、子育ては必ず成功します。 勉強ができても、人殺しをしてしまったり、犯罪を犯してしまったり、そこまで行かなくても利他的な行動がとれない子どもに育ててしまっては何にもならないですものね。 それでは今日はこの辺で・・・・。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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最近僕のブログで勉強してくださっている方が増えてるようですので、どうしてもアカデミックな話題になっちゃいます。 会員の方からは、「ちょっと難しいです。」というお言葉を聞いたりもします。 しかし僕自身のためにも、暫くはこの傾向をお許しくださいね。 今日もまた、ちょっとお勉強してみましょう。 今日はカンザス大学のバーバラ・C・エッツエル博士の論文の一部をご紹介します。 行動分析を基盤とする研究者達は、変数と変数の間にある関数関係を研究の対象とする自然科学的な枠組みの中で研究を行ってきた。 発達的認知論者は、生体内に存在する仮定される認知構造を生活年齢のような変数と相互に関係させる。 しかしながら、これらの構造の多くは、最終的な説明に関しては循環論になってしまう。 つまり、発達的認知論者は、構造を推測して、それに名前を付け、説明のために創作されたその構造の関係を研究し、そしてその構造が存在すると結論付ける。 認知構造を説明する事は必要の無いことかもしれない。 スキナーは、「人間の行動と関数関係にある変数は、環境の中にある。」と述べている。 このように行動分析家は、内的な過程を推論しないのである。 そうではなく、彼らは環境の中にある刺激と生体の反応を直接に観察する。 すなわち、刺激を組織的に操作し、刺激と反応の間の関数関係を特定する。 行動分析家は、一般的には、操作が不可能な変数 (例えば、年齢や障がい) は取り扱わず、その代わりに、制御可能な環境事象を研究する。 仮説的な内部的過程を推測するよりは、環境変数によって概念的な行動を操作するという事実が、前に述べた理論的立場を異にする2つのアプローチの違いを明らかに示し、その両方を分け隔てている。 応用的な観点から見れば、行動分析学は、教育者に、彼らが全く制御不可能な子どもの内的過程を咎 (とが) める事を止め、子どもを目的に沿って教育する機会をもたらすものである。 簡単に言えば、発達心理学などと呼ばれる、内的事象を研究する心理学は、最終的には循環論に陥り、それが本当かどうか全く判らない、根拠が無いという事です。 つまりはそうした研究者は、そういう事があるに違いないという仮説を元に、その内的事象に勝手に名前を付け、行動原因をそれによるものだと勝手に決め付けているに過ぎないのです。 ここで前述の関数関係について補足的説明をしますね。 前にも書いたのですが、関数関係とは簡単に言うと、原因 (独立変数) と結果 (従属変数) との関係の事です。 例えば、「子どもがおもちゃで遊んでいる。」とします。 「遊んでいる」というのが結果 (従属変数) です。 ではなぜ遊んでいるか?というと、それを「遊びたいと思ったから」としてしまうと、内的過程を話す事になってしまい、これは間違いです。 「遊びたい」と思っているかどうかは子どもの心の問題なので、行動分析学はそれを原因 (独立変数) とはしません。 この際は、「おもちゃ」を原因 (独立変数) とします。 つまり、おもちゃは取り上げる事もできますし、別のおもちゃに変えたり、数を増やしたりできますよね。 それは操作可能な自然科学的事象な訳です。 こうした観測可能な事象を原因とし、それを操作する事により結果を変えていく事が行動分析学の基本の一つです。 今勉強中の会員さんなら、少しは分かってもらえたかも・・・・。 とりあえず、今日のお勉強はここまでです。 m(_ _"m)ペコリ ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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先日会員のみなさん (10名程) とお食事会をしました。 まだ知らない会員さん同士の親睦を図るための企画で、3時間ほどの楽しいひと時を過ごしました。 みなさんお子さんを連れて来られていたので、何か指導しないといけないかな、と思っていたのですが、小さい子達もとてもお行儀よくできていて、普段の保護者の方々の教育が間違いなく行われている事を実感しました。 ところで、僕は応用行動分析学の第一人者 杉山尚子先生の著書を愛読しているのですが、その中に社会の成熟度についての記述がありましたのでご紹介しますね。 ある社会の成熟度を評価する一つの方法は、その社会の中で最も裕福で権力を持った人々の幸福を計る方法である。 しかし、いかなる社会においても、富と権力を持っている者の幸福は、死ぬまで保証されている。 平均的な市民、中流階級の人々の幸福でさえ、社会の成熟度を反映しているとは言いがたい。 たぶん、最も厳密な基準は、その社会において最も弱い人々、良い扱いを要求できない人々の幸福度をはかる事であろう。 それでは、あらゆる社会において最も貧しく、最も力弱き人とはどういう人達だろう? それは、子どもや障がい者や受刑者である。 これらの弱い立場の人々は、社会的資源の分与を要求する際に不利になる事が多い。 また、嫌子の少ないより快適な生活を要求しようにも、社会的な力が弱い。 したがって、援助の必要な人々に必要な援助を与えている社会が、成熟度が高いと言えるのではないだろうか。 貧しい人々、力のない人々の幸福を守り、さらには増進するために、様々な手を尽くす社会には住んでみたいと思うだろう。 そのような人々は、前世紀よりずっと減少しているし、先進国においては、発展途上国よりもずっと少ないだろう。 日本では、5歳未満の子どもの死亡率は、人口1000人当たり6人である。 しかし、死亡率の最も高いニジェールでは出生者1000人のうち320人が5歳までに死ぬ。 この世に生を受けた子の3分の1が、物心つくかつかないかのうちに亡くなっている現状はどうだろう? 死亡統計に加えられるこれらの乳児は、裕福な権力者の子どもでも、中流階級の子どもでもない。 この統計に載るのは、貧しく力のない者の赤ん坊である。 そして、貧しく貧しく力のない人々の子どもの幸福に心を砕かなければならないのと同時に、我々は障がい者や老齢者の幸福をも考えなければならないのである。 いかがでしたか? 全くごもっともな意見ですよね。 では今の日本はどうなんでしょうか? また僕たち、また自分たちの周りの人々の意識と行動はどうでしょうか? 「積極的な利他主義による共恵社会」に近づいているのでしょうか・・・・・。 行動分析家は、行動を科学し、それを意図的に制御する事により、こうした社会の実現を目指しています。 僕は今一度自分のことを考えてみたのでした・・・・。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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新しく「ウェブカメラ」による遠方の方への授業が始まりました。
そのお母さんから喜びのメールと、ご質問をいただいたのです。 「昨日は授業をありがとうございました。 どんな授業なのか興味津津でした。 実際に言葉で言い表すというのは、親も勉強になりました。 子どもは、「とても楽しかった。先生とお話をしたい」と終わった後も言っていました。」 このようなお便りでした。 またこのお母さんから、遊びを優先し、取り組みをなかなかやってくれないがどうしたらいいのか? というご質問をいただきましたので、早速お答えさせていただきました。 さて今回のご質問の件なのですが、○○○は言葉の理解があるので「ルール制御」によってやってみましょう。 僕たちの生活の中で、直接のオペラント行動は当然あるのですが、良好な行動をとったからと言ってすぐに好子が与えられる事はほとんどありません。 例えば、お母さんがいつも食事を作ったとしても、作った直後に誰かが褒めてくれたり、何かくれたりする事ってないですよね。 でもお母さんは、ほぼ決まった時間に食事を作ります。 これは、「ルールによる制御」がはたらいているからです。 つまりお母さんが食事を作る、という行動は、お母さんが作らない時にはお母さんにとっても、家族にとっても「食事ができない→お腹が減ったまま」という嫌子が出現するため、お母さんは食事を作るわけです。 これはお母さん自体が食事を作って食べるという好子(行動内在的好子)出現による行動の強化と、家族の賞賛、感謝を得られるという習得性好子の出現によっても強化されています。 このように、付加的好子(直後の好子提示、例えばチョコベビーなど) に頼らなくても、言語が使用できる(タクト(叙述的言語行動))ようになると、このルール支配行動が可能となります。 それでは具体的な事を言いますね。 1. プリマックの原理を使う。 この概念は、「行動の自発頻度に差がある時、自発頻度の高い行動に従事する機会は、自発頻度の低い行動を強化する好子として機能する」です。 簡単に言うと、「テレビを観る前に、勉強させる。」「おやつの前に手を洗う」など、自発頻度の低い行動をしないと、自発頻度の高い行動はできないとする事です。 2. 遊ぶ前に短時間の取り組みをさせる。 お子さんがブロックで遊ぼうとするのであれば、あらかじめ、例えば5分間だけでも目的とする取り組みをさせるのです。 3. 事前にルールを提示する。 2の事を、あらかじめお子さんに提示 (口頭と掲示) します。 決まりを書いた紙を、目に付く所に貼り付ければいいでしょう。 4. 好子を抹殺する。 お子さんがすぐ取り出せる所にブロックを置くのをやめて、取り組みが終わったらすぐにブロックを出してあげましょう。 つまり、物理的に見えない、触れない状態にするのです。 5. 最初は頻繁に好子を与える。 最初から長時間の取り組みをするのはやめましょう。 序々に取り組み内容を増やしたり、取り組み時間を長くしたりするのです。 好子の提示も、一定間隔や一つ終わったら一つではなく、慣れてきたらランダムに与えるようにし、最後には取り組みが完全に終了してから一回だけ与えるようにします。 最後には般化しますから、取り組み自体が好子となり、付加的好子は不必要となります。 最後に、お子さんがなかなか取り組みをしてくれないのは「わがまま」だからではありません。 取り組みより強い好子があるから、そちらの方を優先しているだけです。 ですから、お母さん自身がお子さんを制御下に置けないからといって、お子さんのせいにしてはいけません。 工夫をすれば、必ずこちらを向いてくれます。 時間がかかるかもしれませんし、手間もかかるかもしれませんが、その苦労は将来必ず報われます。 少しずつ工夫して取り組んでみてくださいね。 このような内容でした。 私共育児教育研究会は、このように遠方の方にでも授業ができるような体制を整え、保護者の方のご質問にも即時、具体的、丁寧にお答えさせていただいています。 よろしければ、一度お問い合わせください。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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今日の「エチカの鏡」をご覧になりましたか? 今回も久保田先生、横峰先生等出演なさってました。 僕は最初から観ていたのですが、だんだ呆れるやら腹立たしくなるやらで、途中で観るのを止めてしまいました。 どこが脳「科学」なのか? どうして「本能」などと言えるのか? 本当に疑問だらけのお話しだったのです。 少なくとも「科学」を標榜するなら、それは実証・検証可能でないといけないですし、子どもの「本能」などというものをどう確認したのかなどを明らかにすべきです。 視聴者からこんな質問がありました。 「気に入らないことがあると、すぐに物を投げ癇癪を起こすがどうしたらいいのか?」というものです。 これに対し久保田先生は、「母親の注目によりその行動は行われている。」とおっしゃいました。 まさしくこれは応用行動分析学では古くから実験的に証明されている「注目」という好子です。 こうした行動は、「好子出現による行動の強化」に当たる訳です。 そうした事を久保田先生は暗に説明されてはいましたが、そうだとすれば行動分析学の正しさは証明されている訳で、それならば育児法も行動分析学に則ってやれば、正に正しく育児は行われるという事に他ならないのです。 久保田先生の行っているのは、脳「科学」では無い事が、今更はっきりしました。 しかし理論はともかく、経験上得られた手法は、学術的にも正しい事がたくさんあるという事もはっきりしました。 横峰先生のやってらっしゃる事も同様です。 いずれにしろ循環論に陥ってしまう理論は科学的だとは言えませんし、そうした循環論に陥るような思想 (育児、教育思想) 、信条が起こす弊害を今こそしっかり認識しないといけないと思います。 TV局の方々も、もっと勉強された方がよろしいのではないでしょうかねぇ・・・。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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勉強にしろ何にしろ、行動は正しいプロセスを踏まなければ良い結果は生まれません。 言語にしても、日本語を英語の文法で話したとしても意味は通じませんし、水を飲むにしても、コップから口を逸らす行動をして水を飲む事はできません。 つまり「結果」は行動の連続体、行動の連鎖によって現れる現象であって、良い結果を得るためには良いプロセスを経ないといけないという事なのです。 ですから「結果」のみを追求するあまり、プロセスの研究、分析を行わないまま行動を続けていくと、または続けさせていくと、難しい行動結果を求められた時、正しい結果を導き出す事ができなくなります。 勉強で良い結果を出しているお子さんに対しても、そこのチェックを怠ってはいけません。 時々は、なぜできたのか?、どうやってやったのかをお子さんに説明させてください。 またどのような勉強の時にも、常に辞書を机の上に出すようにさせてください。 そして辞書を徹底的に引かせるのです。 プロセスの強化のためには、この方法は最適です。 できたら、平仮名を覚えたお子さんには、いち早く辞書を与え、その引き方を訓練し、辞書を引く行動を強化してあげてください。 言語行動の強化無くして、知能の向上は期待できません。 算数の前に「言葉」ですよね。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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以前、トークン経済システムについてのメールでのご質問に対し、回答させていただいた時の僕のメールを公開しますね。 早速なのですがご質問の「トークン経済システム」についてお話しさせていただきますね。 トークンの概念は「何か他の好子と交換される事で、好子としての機能を果たしている習得性好子」です。 代表的なものは「お金」です。 ここで少し応用行動分析学についてお話ししなければいけません。 行動分析学は、B・F・スキナーというアメリカで最も有名な心理学者が、1930年代から研究を始め、1960年頃から実用化された心理学の中で唯一科学的な心理学です。 通常心理学と言われるものは、心の状態を「推測」し、それが行動の原因としますが、行動分析学は「心の状態」を考慮しません。 これは決して「人の心を考えない無機質な心理学」という事ではなく、人の心は誰にも分からず、直接見る事も触る事もできないので、それを勝手に他人が想像したところで真実は語られない、という「徹底的な行動主義」に基づいています。 また行動分析学の大事な概念として、オペラント条件付け(行動)というのがあります。 これは、「行動は、直後の結果によって、その後のその行動の生起頻度が変わる。」というものです。 つまり、起こした行動結果が自分にとって「良いもの」であればその行動は続きますし、「悪いもの」であれば続かないという事です。 また行動は、先述した医学モデル(心的原因)によって行われるのではなく、環境(刺激)によって行われています。 例えば、ある先生の前ではしっかり座って勉強するのに、別の先生では騒いで勉強しない子どもがいるとします。 そうした行動を、行動分析学では子どもの精神状態にゆだねません。 つまりその環境、ここではおそらく先生(独立変数)によって子どもの行動(従属変数)が変わる、とします。 この時、もしかしたら言うことを聞く先生はとても厳しい先生なのかもしれません。 そうした際の手法は「嫌子法」と言って、スキナーが最も「してはならない」行動介入だとしています。 それは子どもの能動的行動ではなく、受動的行動となり、他の同様の場面ではその良好な行動が継続しない事と、子どもの人権を無視した指導となりがちだからです。 ちょっと難しかったですか? まだまだ言いたい事はあるのですが、今回はこの程度にして・・・・・。 それでは「トークン経済システム」についてお話ししますね。 先程も書きましたが、「トークン」自体はお金やポイントカードみたいなものです。 つまり、良い行動をした時にはポイントを与え、悪い行動をした時はポイントを減らす、またはカード自体を一時取り上げ、子どもの行動を制御する方法です。 行動分析学を学ぼうとしない人や知らない人は、「目の前ににんじんぶら下げて・・・」みたく揶揄する人もいますが、行動が良好にさえなれば良いわけですから(しかも能動的に)トークン経済システムは、とても良い行動介入法です。 もちろんポイントがある一定の基準に達したらご褒美をあげます。 ここで大事なことは、子どもが椅子に座ったり、勉強したりする行動を「あたりまえ」してはいけないという事です。 良好な行動には良い評価を、悪い行動には悪い評価を与えるというのは、それこそ「あたりまえ」の事なのです。 こうした行動分析学に関する記述は、「あっちゃん先生日記」を読んでいただくと、ある程度わかっていただけるかと思います。 要するに子どもの指導は、叱ったり注意したり励ましたりなどの従来行われてきたものではなく、子どもの行動を客観的に分析しそれに見合った対価を与える事によって子どもの行動を制御し、且つ能動的な行動を起こさせるという事が重要なのです。 20年くらい前から「褒めて育てる」というのが指導の主流な考え方となっています。 あながち間違いではないのですが、この「褒め」という好子(正の強化子)の与え方が全く間違った使い方をしている指導者が多いのが現実です。 何でもかんでも褒めたとしても、子どもの健やかな成長を促進する事はできません。 逆にわがままな行動や社会性の無い行動を助長させたりします。 この事はまたの機会にお話しさせていただきますね。 それでは、分かり辛い事がありましたら、また何なりとご質問ください。 お勧め著書は、杉山尚子先生の「応用行動分析学入門」「うまくやるための強化原理」です。 アマゾンで購入できますので、是非ご一読ください。 いかがでしたか? このようにメールでのご質問に対しては、なるべく丁寧にお答えするようにしています。 みなさんも育児や教育に関しご質問がありましたら、お気軽に是非お問い合わせくださいね。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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行動分析学の産みの親であり、育ての親であるスキナー博士は、言語について詳しく語っています。 以前にもお話ししましたが、覚えていらっしゃいますか? マンド (要求的言語行動) とタクト (叙述的言語行動)。 マンドとは簡単に言うと、「お茶ちょうだい。」とか「おもちゃ取って。」などという正に何かを要求する言語行動です。 対してタクトは、「これは犬です。」とか「お母さんにもらった。」などという何かの情報を他者に伝える言語行動です。 またスキナー博士は、言語を大変広い意味として捕らえていました。 ですから、手話であったり、視線であったり、それら全てを言語行動の範疇にしていたのです。 中でもタクトは動物の中で唯一人間にのみ与えられた言語行動です。 記述にしろ口述にしろ、このタクトという言語行動ができる事によって文化は次世代に伝えられ、人間を地球上のあらゆる場所での生息を可能にしたのです。 例えば、「ここは寒いから、この場所でこうやって暮らしなさい。」だとか「この先をこう行くと、川があるよ。」などという、その世代だけでは絶えない情報伝達が可能であったため、次世代の人間はその場所で繁殖し続ける事ができたのです。 逆にその他の動物はタクトの機能を持ち合わせていないため、情報はその世代のみで絶えてしまい、また1から学習しなければいけません。 ですから人間以外の動物は、生息地が限定されてしまっているのです。 僕たちは人間の使命として、次世代の子孫に何がしかの情報を伝え続けなければいけません。 できる事なら、より良い環境にするための何かを伝えていきたいものですよね。 僕はできる事なら、正しい育児と教育法を伝えて行きたいです。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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新しく入会していただいた遠方のお子さん (3歳) のお母さんが、お子さんの様子をメールで教えてくれました。 都道府県や県庁所在地、場所・形を2歳半くらいまでに覚えてしまっています。 漢字で出されても読む事が出来、テレビの天気予報に出てくる週間予報などの地名を読んでいます。 ちなみに世界も場所や名前・国旗、ある程度なら首都も知っています。 2歳ちょっとの時に、国旗や都道府県に興味を持った様子だったので地球儀と、公文で発売している日本地図と世界地図のパズルを買いましたら、いまだにおもちゃのように遊んでいます。 ひらがなは読みと、自力で書く事ができます。 カタカナは読みのみで書きはまだできないと思います。 漢字がなければ、本は読めます。 数字は読みと書きはできます。 すごいですよね。 でもここで大事なことがあります。 それは、お母さんのお子さんに対する観察眼と行動です。 またそうしたいきさつの大きな原因は環境 (弁別刺激) にあります。 つまり、意図していたどうかはわかりませんが、お子さんの目のつく所にアカデミックな物を置いておくという事は大成功だったと思います。 僕の生徒さんの中にも、3歳くらいで大人以上にいくつもの課題をすごいスピードで覚えたお子さんは数多くいらっしゃいました。 またカナータイプの自閉症のお子さんや、重度の身障者の方も同じでした。 大事な事は、お子さんに対し限界を勝手に決め付けないという事と、無理強いする事無く一緒に喜び、褒める (注目する) という事です。 また何事も「できて当たり前」という事が無いようにする事です。 座る事でさえ、食べる事でさえ、書く事でさえ、複雑な行動の連鎖と、学習された行動が複雑に影響し合わないとできません。 まずは先述したお母さんのように、お子さんをしっかり「観察する」という事が大事ですね。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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応用行動分析学を学んでいない人、学ぼうと (知ろうと) しない人、知らない人、また頑なに深層心理のみを追求しようとする人 (根性をつける、持続力をつける、集中力をつけるなど) に限って、付加的好子に関して、「餌付け」だとか「物で釣る」などと表現したがります。 これは全くの的外れで、自らの不勉強を暴露しているに等しい言い方です。 (不勉強甚だしい!!) また、そういう事を言う人に限って、「そうは思えない。」だとか「そう思う。」などと、感情的、主観的にしか発言せず、ではなぜそれが良いのか、悪いのかを科学的根拠に基づいて、「論理的」に説明する事はありません。 というか、できません。 常に生き物は「随伴行動」(原因があって結果がある) をしている訳で、その問題行動を「行動学的」に修正しないといけないのです。 まぁ結局どんな人でも、その手法を使わざるを得ないのですが・・・・。 だって僕がいつも言っているように、「心」は直接触れるわけでは無く、また直接見えるものでもないですから、結局「行動」をさせたり止めさせたりするしか方法がないですものね。 例えば子どもがなかなか勉強してくれず、「おやつをあげるから勉強しなさい。」とお母さんが言ったとすると、これは勉強という行動を強化している訳ではありません。 その前に行っていた行動、例えばおもちゃで遊んでいたとしたら、その「遊び」という行動を「好子」によって消去しただけです。(好子提示による行動の消去) このような間違った好子の使い方をしている限り、勉強するという行動が強化されるはずはありません。 「物で釣る」などという言い方は、まさしく「正しい指導ができない」、または「正しい指導法を知らない人」の言い方に他ありません。 また行動を喚起させるか否かは、その行動の直後に現れる結果などによって変わります。 そして好子とは、単なる物 (お菓子であったり物、その他) だけではありません。 それは誰かの「注目」であったり、「表情」であったり、「音声」であったり、「感触」であったりと、多種多様な好子がこの世には存在しています。 いずれにしろ子育てや教育をするに当たり、養育者や指導者は何らかの好子や嫌子によって子ども達を自らの制御下に置いているのです。 ですから先ほど申し上げたお菓子の代わりに、お母さんの「褒め」があれば事足りる事もたくさんあります。 いずれにしろ「不勉強」棚に上げて、自らの経験による「感覚」や「主観」や「常識」などと呼ばれるものだけで指導者が勤まるとは到底思えません。 僕もまだまだ勉強途中の指導者ですが、「より正しい指導」で子ども達の能動的な行動を喚起させ、また保護者の方には正しい育児をご教授させていただき、子ども達の健やかな成長の後押しをさせていただき続けたいと思います。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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以前に、「できるなら、引きこもり生活がいい」と書いたのですが、今正にその理想的な生活を送っている僕です。(笑)
なので、当然どこに出かけるという事もなく生活しているのですが、先週、耳かきのし過ぎで外耳炎になってしまって近所の耳鼻科に行ってきたんです。れ すると待合室に、先に診察の順番を待っているお母さんと兄弟がいたのです。 お兄ちゃんはソファーにうつ伏せに寝転がり絵本を熱心に読んでいました。 弟はお母さんにまとわりつき、わがまま言ってました。 そこで僕はちょっとした実験をしてみました。 それはまず、大人しく本を読んでいるお兄ちゃんに「えらいねぇ。 ちゃんと本読んで大人しくできるんだね。 さすがお兄ちゃんだね。」と声をかけるのです。 するとお兄ちゃんはチラッと僕の方を見て、また本を読み始めました。 そして暫くすると、お母さんのいる子ども用のカーペットの敷いてある待合室に静かに移動し、ちゃんと座って本を読み始めました。 これをどう見るか、という事です。 大人の待合室のソファーを独占し、しかも寝転がって本を読んでいるのは、決してその場にふさわしい行動ではありません。 すぐ隣に子ども用の広い待合室があるのですから。 僕はその行動を責めもしませんでしたし、強い口調で (注意するように) 声をかけた訳ではありません。 なのに見ず知らずの男の子は、理想的な場所で、理想的な行動をとってくれたのです。 恐らくこの子は、どこにいなくてはいけないのか、どういう姿勢で本を読まなくてはいけないのかという事を、以前から教えられ学習していたのです。 それを僕という見ず知らずの人に褒められた (注目された) という刺激が、良好な行動を誘発したのです。 このように子どもを指導する際、叱ったり注意したりしなくても子どもを制御する事は可能です。 みなさんも一度お試しになってはいかがですか? ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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日本の行動分析家の第一人者、杉山尚子先生が著書においてこう述べていらっしゃいます。 神経性拒食症について 神経性拒食症という名前に惑わされてはいけない。 人は名前をつけるのが大好きである。 しかし、人や問題に名前をつけたところで、その問題の原因や解決法がわかったことにはならない。 神経拒食症という言葉が示すものは、その人が物を食べなくなったが、医者が医学的な原因を発見できない、という事である。 従って、気をつけないと循環論に陥ってしまう。 「なぜ食べないの?」 「神経拒食症だからでしょ。」 「なぜ神経拒食症とわかるの?」 「だって物をたべないじゃない。」 これではその人は、「食べないから食べない」と言っているのと同じである。 これは「発達障がい」と呼ばれる人達も同じです。 「目を見て話せない」「落ち着きが無い」「行動パターンがいつも同じ」などという行動を見て、その行動をしている人達に名前をつけているだけです。 医者も「広汎性発達障がい」などと、つまりは「なんだかわからないけど、発達障がいの中の何かですよ。」という名前をつけるだけです。 ですから少しずつその行動を変えてあげる事によって、その人達のラベルを剥がして行く事が重要なのです。 またそうした人達は、僕らと何ら変わる所はありません。 変わっているとしたら、行動パターンが極端に少ない事と、新しい行動パターンの習得が、僕たちより「遅い」かまたは「し辛い」というだけです。 ですから、他人から見ると奇異に感じられる行動も、その人にとっては普通の行動なのかもしれません。 大事な事は、そのように人から勝手にラベルを貼り付けられた人を特別視しないという事です。 また行動の良し悪しは、その社会や文化や道徳観・倫理観などが決定します。 ですから傍にいる誰かや指導者が、時間はかかるかも知れませんが「強化原理」に基づき、そのコミュニティーに相応しい行動を強化し、相応しくない行動を弱化、消去する作業で、徐々にその人達のラベルを剥がして行かなくてはいけません。 これは決して特別な事ではなく、その社会全体で取り組んでいくべき課題です。 杉山先生の著書を読んで、このような思いが改めて強くなったのです。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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昨日、入会のお申し込みのあった遠方のご家族とお話ししました。 前回お電話でお話ししてアドバイスさせていただいた事を少しずつ実行していただき、今ではお子さんの能動的行動が増え、ご家族でとても喜んでらっしゃるそうです。 通っている塾の先生も「最近落ち着きが出て、集中力がつきましたねぇ。」と感心してくださったそうです。 お母さんは僕の教えた取り組みをそこの先生にはお話ししていないので、「この前まで落ち着きが無くだめだって言ってたのに・・・・」と内心苦笑いしてたそうです。 子どもの可能性とは、どのような行動パターンをどのくらい身につけさせるかによって決まります。 どこかでできない行動も、別の場で学習させる事は可能です。 実際このお子さんも、自宅での行動アプローチが行動パターンになり、塾でもその成果を発揮できました。 それ以上に、言われなくてもお片づけができたりと、正に想像以上の成果が現れています。 またHPに新しいページを追加しました。 わかり易い応用行動分析学と知能構造論についてのページです。 スキナー博士は、認知心理学も知っておくべきだと言っています。 多岐にわたる知識は、よりいっそう良い指導の源となります。 みなさんも一度是非ご覧ください。 てか、問い合わせていただかないと見れないと思いますが・・・・。 ※ いつもランキングにご協力いただきましてありがとうございます。 本日もまたお手数ではございますが、下の4つの四角のバナーに矢印を合わせて一回ずつ押していただけませんでしょうか? あなたの一押しが、僕の元気の源なのです・・・・。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() テーマ:英才・幼児・早期・障害児教育 - ジャンル:育児 |
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